たった2本の小さいオリーブの木からオリーブオイル絞ってみた!

当オフィスの入り口付近にはオリーブに鉢植えが2本あるのですが、思ったよりたくさん実を付けました。

まだ買ってきて1年しかたっていないけどすごい!

実際に見ると結構小ぶりな実が多いですが、それでもたくさん。

ただ、このオリーブ……品種が全然わかりません。

買ったときに花屋さんが何かを言っていたような気はするんだけど、もう1年前ですからねえ。

思い出せるはずもなく。

どちらにせよ小ぶりで食べるとこはあまりなさそうなので、オイルを絞ってみることにしました。

収穫!

軍手をつけてプチプチと実をもぎっていきます。

枝が揺れたときにほかの実もごろっと落ちたりするもんだから、そういうのももれなく回収!

貴重な実ですからね、1個も無駄にはできない!

見ての通り小ぶり。

オリーブオイルの絞り方

ググってみるとわんさかと絞り方が出てきます。

家でオリーブオイル絞るのってそんなにメジャーなんかとびっくり。

そんなこんなで調べて分かった絞り方をざっくり説明します。

1,実をもみまくる。つぶしまくる。

2,布で濾す。

3,一晩放置して水と油を分離させる。

4,コーヒーのドリッパーを利用してろ過する。

めちゃくちゃ原始的で、わかりやすい。

特殊な機械など全く必要としないので確かに誰でも挑戦できてしまいますね。

じゃあさっそく絞っていきましょう!

実の選定

とはいえ、傷でいたんでいるものや虫に食われてるっぽい実、どう見たって絞れそうにない極小の実もあるので、それらの選別から。

洗った後のオリーブはまだ濡れています。

このままつぶすと余計な水分まで混入するので拭きながら選定するためにキッチンペーパーの上で転がしながら選定します。

ぶっちゃけ、何が良質な実なのかとか、どの程度の傷ならセーフなのかとか、そういうのはよくわからなかったので結構厳しめに選別しました。

ちょっとの傷もNGにして集まったオリーブの総量は……

256gでした!!

これがはたして多いのか少ないのかはさっぱりわかりませんが、うちでは1mあるかないかのオリーブ2本からこのくらい取れました。

ここからどの程度絞れるのでしょうか…

袋に入れてつぶす!これが地味すぎてつらい。

これをジップロックなどの厚手の袋に入れてもみつぶします。

袋が破けると大惨事だそうで、決して袋が破れないように細心の注意を払って臨む必要があります。

そーっとだぞ、絶対に破くなよ?そーっとだぞ?

そーっとしたかったんだけど、ぜんっっっっっっっっっっぜん潰れてくれないの。

実は絞り方を紹介している記事ではどれも「黒くなった熟したオリーブ」を使っていました。

ところがどっこい、うちは50:50な感じ。

黒い実はすっと潰れてくれるんだけど、緑のは結構な力でやっと潰れます。

全部つぶしきる前に親指がどうかしてしまう。

しかし、道具でつぶそうにも決して袋を破くわけには……

とか思いながら麺棒でガンガンつぶしていきました。

大丈夫、決して破らない自信がある。

そしてこちら。

なぜか触るとオイリーな感触ですが、そこそこつぶせました!
(どっか穴空いてる…)

絞る!

今回絞るのにはこれを使いました。

絞って使えるクッキングペーパーの進化版みたいなやつです。

ほんまに破れないんか?とか心配しながらでしたが、これほんとすごい。

全然破れなかったです。

結構きつめに絞って絞って絞って、3,4回絞ってやっと破れ始める感じでした。

そしてこれが努力の成果。

この時嗅いだことない青っぽいというか、少しえぐみのあるにおいというか。

そういうオリーブオイルとは違う何かの香りと、ほんのりオリーブらしいにおいがしてました。

正直この時点では「食えるものができるのか…?」って気持ちでした。

見た目もこれです。濁りがすごい!!!

これを一晩寝かして、水分とオリーブオイルに分離させます。

分離できていた!!!レッツろ過!!!

一晩おくとこの通り!

思ったよりきれいに分離している!!!

しかし、困ったことに、3層あるんですよね。

てっきりきれいに2層になると思っていたのに、真ん中のは一体何なんだ……

何はともあれろ過しましょう!

コーヒーのフィルターをいい感じに折って準備が出来たら、ひとまず1番上の層だけスプーンですくい、ろ過していきます。

できている!!!できてるぞ!想像以上に緑だ!!

これで1番上の層は大方取り終えたので謎の第2層へ突入です。

ただ、少し心配だったのでコップは別のものを用意しておきました。

取れたオイルを眺めながらもしかしたらコップもう1つ分くらい取れるかもしれない!とうきうきしていたのですが、その後全くオイルは落ちてきませんでした。

落ちてくるのは第2層の茶色っぽい水とか。どうやら2層目はオイルではないようです。

多少は含まれているかもしれませんが、コーヒーフィルてーでろ化できるものではなさそう。

結果発表!

結局256gからとれたのは

20ml

大体10分の1くらい取れるんですね。

こりゃまとまった量を作るには尋常じゃない量のオリーブが必要です……

とはいえ、出来立てほやほやの超フレッシュなオリーブオイルを味わえるなら毎年少量であってもあってみてもいいかもしれません。

肝心の香りはというと

ほぼつぶした時のそのまんま!

これ、えぐみ凄そうだな……と思いながらも実食とまいりましょう。

裏切られた予想

さて、ここまでお読みの方はこの見出しにどういった予想をしたでしょうか?

まずかったのか、うまかったのか。気になる実食です!

純粋に味と香りを感じられるようにバゲットにつけていただきます。

もしえぐかったとしても食べきれるよう、ニンニクも用意。

バゲットにしみこませて恐る恐る口に入れると……

めちゃめちゃ軽い!!さわやか!!ほのかな苦みが心地いい!!

正直苦労した挙句に美味しくないものが出来上がったのか…って予想してました。その強烈な香りから。

しかし、予想は見事裏切られました。

とても油とは思えないほどに軽やか。水よりも軽い。そんな感覚です。

口いっぱいに広がる香りはとてもさわやか、パンの香ばしさとほのかな苦みが心地よくて、これだけでおつまみです。

おいしい香りを味わって飲み込むと、ほんのりと喉がピリッとします。

これは癖になる……

ちなみにこの苦みや辛みは調べたところポリフェノールなどの、有効成分の含有量によってこの苦みや辛みが生まれるそうです。

フレッシュなものはこれが多分に含まれているんだとか。

これはもはやただのオイルというよりも調味料。

今まで味わってきたオリーブオイルとはまるで別物です。

よく考えたらそれもそうです。収穫した果実の10%しか取れないオイルがあんなに安く売られているはずがないのです。

もしそれができるとしたら地球上の木の半分くらいはオリーブなんじゃないでしょうか。

そうじゃないからこそ、高額なオリーブオイルが存在している、というわけですね。

納得です。

たったの20mlでしたが、来年も必ずオイルを絞ると決めた1日でした。

おすすめの記事